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ノドの痛みへのアプローチ ~鈴木 格先生の場合~

こんにちは、事務局の黒木です!

今冬はインフルエンザが大流行。
風邪気味の方が例年より多い印象です。

かくいう私も例にもれず、喉をやられてしまいました💀

ダミ声を発し、痛みに苦しむ黒木。。。

そんな私に救いの手を差し伸べてくれたのは…

鈴木 格(すずき ただし) 先生‼‼‼

「喉を診てあげるよ」

と、声をかけてくださりました🥹

授業時間以外は、可能な限り学生とのコミュニケーションに充てる鈴木先生。

先生目当てで訪ねて来る学生は多く
担任ではないクラスの学生や卒業生まで幅広く、頼れるアニキ肌。

今回は鈴木先生のご紹介も兼ね
治療法・喉の痛みに対するアプローチをご本人から紹介していただきます!

問診要らずの診察法 “脈診”

鈴)鍼灸校教員の鈴木です。

まずは、両手首の脈を測り、身体各部の状態を読み取ります。
これは”脈診”と呼ばれる、東洋医学の診察法の一つ。
脈に触るだけで体調健康状態、さらには心理状態と、踏み込んだことまで
ズバリ!言い当ててしまう

不思議でありながら伝統的な診察法なんです。

黒)鈴木先生の脈診への道のりは、なんと10年。
その10年間の経歴を、簡単にご紹介します!

・日本鍼灸理療専門学校 本科(夜間部)に通いながら、昼間は整形外科で働く毎日。
 整形外科には、4年間勤めました。

・鍼灸校卒業後、教員養成科(修業年限2年)へ進学。恩師との出会いや鍼灸院・接骨院の立ち上げに携わるなど、人生に大きな変化が訪れた時代でした。

・上記の院で臨床をしながら、鍼灸校で講師を務めている戸田 隆史先生の鍼灸院で経絡治療について4年間研修。

脈診について、先生自身はこう語っています。

「東洋医学は非常に奥が深く、学びが完結することのない学問です。

 現在も月に1回、脈診や古典の勉強会に参加しており、まだまだ勉強中。

だからこそ、人生をかけて新たな発見や学びを得られる面白い学問だと僕は思います!」

ノドに効く”手のツボ”!?

鈴)左右の脈から身体の状態を把握した後、関連するツボや身体の部位、関節を触りながら動きや硬さを確認していきます。
触診をしつつ胸の前面・手のひらや腕をほぐしていきます。

数分したところで喉の痛みの原因を特定し、まずは手足にあるツボへ鍼をしていきます。

【今回刺激したツボ】
合谷(ごうこく)
【喉の痛み以外の効果】イライラやストレス軽減など、幅広い効果があります‼

・魚際(ぎょさい)
【喉の痛み以外の効果】乾燥、手の痛み・ストレスの緩和 など

・列欠(れっけつ)
【喉の痛み以外の効果】頭部・頸部のコリや痛みを和らげる など

・経渠(けいきょ)
・太淵(たいえん)
【喉の痛み以外の効果】呼吸器系の機能改善 など

一見関係なさそうですが、この鍼を刺してる場所やほぐしている箇所が全て、
喉の痛みを和らげる効果があるんです!!!

意外なところが繋がってる? 不思議で納得!東洋医学

鈴)次はお灸の出番です。
鍼で刺激するだけでなく、

不調の部位によっては温めた方がより効果的な場合もあります。

お灸の前、熱する箇所にしるしとして”紫雲膏(しうんこう)”という漢方軟膏を付けます。
今回お灸で温めたのは、”両手足の親指”

喉が痛いのに、一体なぜそこに!?

東洋医学ならではの考え方で”経絡(けいらく)”というものがあります。
“経絡“とは日本中を網羅している線路のように、大小複数の道筋で全身に張り巡らされています。
その分布している線路上にある駅のことを”ツボ(経穴)”と呼んでいます。

今回使用した経絡は”手の太陰肺経””足の太陰脾経”で、呼吸器や喉につながっており、
これらのツボや経絡にはりきゅうをすることで、喉の痛み改善が期待されます。

頭への鍼でクールダウン!

鈴)お次は再び鍼の出番。

頭頂部に鍼を打ちます。

これは”百会(ひゃくえ)”と呼ばれるツボで、
自律神経を整えたり、疲労回復・リラックス効果を及ぼすなど、
効果範囲は幅広く、”万能のツボ”の異名を持ちます。

黒)風邪気味もあり、朦朧とした意識かつ、鍼灸治療は滅多に受けないので
緊張気味の状態が少しずつ和らいでいき、段々と眠くなってきました。。。

鈴)うつ伏せになってもらい、お次は後頭部に鍼を。

ここには”風池(ふうち)”と呼ばれる風邪などの原因である邪気が入り留まるツボや、
”天柱(てんちゅう)”というツボがあり、風邪によりコリ固まった首や肩の筋肉が和らぐ!

その他、後頭部にあるツボ“完骨(かんこつ)“や首のうしろにも鍼を刺します。

これらを刺激することで、筋肉をやわらげるだけでなく身体の余分な熱を抜き去る効果が期待されます。

最後は、両足の裏をお灸で温めます。

足の裏には、”湧泉(ゆうせん)””失眠(しつみん)”というツボがあります。
これらのツボは、睡眠の質を高め、より良い休息をとれるようにし、早期回復の効果を促します。
あとは十分に体を休めてもらい、経過を観察します。

その後の体調の変化

黒)鈴木先生の治療を受けた当日、以下のような変化がありました。

・身体の火照りが緩和
・全身がだいぶ楽になり、治療を受ける前よりも軽くなったような感覚

・トイレで起きることなく、深い睡眠がとれた

徐々に徐々に喉の痛みや発声が苦ではなくなり、2日後には改善。
元来の元気な状態を取り戻し、救われました😇

今回の治療を受ける以前は、風邪を引いた時の選択肢として
「市販薬or病院」しか頭の中にありませんでした。

鍼灸治療は、肩こりや睡眠不調で受けたことはあるものの
風邪治療まで出来るなど勿論頭になく。

“鍼灸で治療できる症状の幅ってこんなにも広いんだ!!!”

と思わず感心。

個人的な意見ですが
風邪を引いた際に病院を受診した場合と鍼灸治療を受けた場合
下記の違いがあると感じました。

【病院受診】⇒処方された薬を飲むと徐々に症状が改善するが、即効性はなし。受診しただけでは楽にならない。

【鍼灸治療】⇒風邪の症状は徐々に改善。肉体的な疲労や精神のリラックス効果など即効性あり。
治療を受けることで心身が楽に。

皆さまも、喉の不調を感じた時は、鍼灸治療を受けてみるのも
新たな選択肢としてオススメです!

以上、鍼灸治療経験僅少者・黒木より「ノドの痛みへの治療法」の紹介でした!

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