教職員が皆さんにおすすめする本を紹介するコーナーが第3弾!
今回は鍼灸校教員の竹津が
作家で精神科医でもある帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)さんの
「ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力」
を紹介します。

この本との出会い
私がこの本に出会ったきっかけは
東京有明医療大学鍼灸学科の教授で
同大学附属鍼灸センターのセンター長も務めておられる
坂井友実先生です。
坂井先生とのお酒の席で
「矛盾だったり、答えの出ない事柄に対してどう向き合うか?」
という話になり
この本を読んでみなさいと教えていただいたのがこの本でした。
私はその場でネットショッピングで本を購入し
翌日から読んでみましたが
こうゆう考え方があるのかと感じ
物事の捉え方に対して
もっと肩の力を抜いてもいいのかもしれないと感じました。
ネガティブ・ケイパビリティとは?
ネガティブ・ケイパビリティとは

「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」
あるいは
「性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることのできる能力」
を意味します。
このネガティブ・ケイパビリティは
ジョン・キーツ(1795-1821)という詩人が
シェイクスピアに備わっていることを発見し
記したのが始まりと言われているそうです。
そして
月日が流れ、キーツがネガティブ・ケイパビリティを書き記した170年後に
精神科医であるウィルフレッド・R・ビオンによって再評価され
重要視されるようになったようです。
おすすめのポイント
人間の脳は不確実な状況に不安を感じ
すぐに答えを出そうとする「ポジティブ・ケイパビリティ」を求めがちです。
そのため
困難な問題に直面した際に
ポジティブ・ケイパビリティの考え方だけだと
いつまで経っても悩んでばかりになり
身体的・精神的にもツラい状態となってしまいます。
しかし
ネガティブ・ケイパビリティという考え方があることで
もっと物事に対して柔軟に対応が出来るのではないか
とこの本を通じて感じました。

「ネガティブ・ケイパビリティ」は
とても大切な能力であることを知れて
この考え方を発見したキーツさん
再評価したビオンさん
著者の帚木さん
本を紹介してくださった坂井先生
そして本を翌日配送してくれた配送業者さん
ありがとうございました!
皆さんもよろしければ、是非読んでみてください!